革ポンチの砥ぎについて


☆ハンドプレス機専用に刃先を作る

通常、革ポンチは、叩いて開ける為にそれほど刃先が鋭くありません。

叩く場合、革の抵抗に対して、相当過剰な速度で刺さりますので、刃が止まることなく貫通してしまいます。

その衝撃に耐えられるように、かなり角度を浅く鈍い刃をつけてあります。

しかし、ハンドプレス機では勢いが足りず、刃先の角度が鋭くないと、刃の面が革に当たる抵抗で貫通できなくなります。

それを解決するためには、ハンドプレス用に刃先を鋭く砥いだポンチを用意するしかありません。

 

角度のつけ方は、この図の様な感じです。

回転させながら砥いでいきます。

大きく削るのは、グラインダーなどの砥石がないとできません。

鉄工所等にご依頼いただくのが良いかと思います。

刃先を鋭くすると叩いて使う場合、刃先を痛めるリスクがかなり上がります。

実質、叩いての使用はできなくなります。

☆切れ味を維持するための日常的な砥ぎ

買ったまま使い続ければ必ず切れ味は落ちます。そりゃ刃物ですから。

ですので、何かしらの砥石で定期的に砥いでください。

 

☆条件次第で抜き型にするのも手です

大径になるほどポンチ自体の価格が上がります。

当然こちらで砥ぎなおしをする料金も高くなります。

裁断機が必要になりますが、30㎜以上は、抜き型の使用をお勧めします。

30㎜の円径でしたらNS工房さんで2000円程度かと思います。(それだけではご迷惑になるので、5000円分程度は注文しましょう)

ポンチは素材が「S45C」という比較的柔らかい(HRC50程度)鋼材でできています。

これに対し、抜き型は「スウェーデン鋼」などの硬い(HRC60程度)鋼材なので刃持ちが桁違いです。

更に刃先が硬いため薄くできるので、刃の入りも非常に良好です。