こちらはフェッタを購入された方の為のページになります。
技術的なことや替刃などの研究も購入された方の為にのみ行っていますので、他機種を買われて困っているという方の閲覧はご遠慮ください。
また、使い慣れないうちから目指す薄さやクオリティに仕上げようとすると失敗すると思います。
クオイオのように誰が使っても同じクオリティの道具とは性格が違う事をご理解いただいた上で説明をよくお読みください。
十分に緩んだら指で挟むようにして任意の位置に動かします。
くれぐれも両端から出る刃に触れないように気を付けてください。
刃をセットするときに飛び出ない程度に短めに付けるのもGoodです。
中漉きの時は、水平にセットします。
中漉きは、革の両サイドが刃にかからないようにかなり曲げるように引っ張る必要があります。
革にあまり幅がなさすぎると漉きにくいです。
改良型は、両サイドがベアリングではなく、スペーサーに変更になり高低差が大きくなりましたので余計な部分を漉きにくくなっています。
刃物ベースをひっくり返してからネジを緩めます。
ひっくり返すことで、緩めたときにカッター刃が落ちる危険を避けられます。
ネジの後ろ辺りを押さえると刃を保持している部分が広がりますので、刃を交換しやすくなります。
手袋などを使用して手を切らないように作業してください。
刃幅9ミリの刃ならば、ネジに軽く当たるところまで押し込むことで必ず最適な位置になります。
押し込む際は、革を使用して直接刃先に触ることのないようにしてください。
刃を高い位置に上げてからネジを外します。
この写真のベアリング配置は、ヘリ漉き用です。
全て大きいベアリングを使用します。
革にもよりますが、一度に漉ける厚みは、およそ0.5㎜程度までです。
ここで欲張って厚くすると、漉いた後上に流れた革に持ち上げられて、刃が入り続けてしまい銀面まで切れます。
慣れてくれば革によっては1ミリ以上1度に漉く事もできますが、難易度もリスクも上がりますので、最初は薄く漉くところから始めて下さい。
また、幅も1.5センチまでで漉くのをお勧めします。
幅=抵抗ですので、引っ張って漉く手動の場合は、大きく漉こうとすると抵抗が大き過ぎて革が伸びたり不具合がでます。
色々試しましたが、手動で問題が出ないのは1.5センチまででした。
全くストレス無いのは1センチ程度までです。
漉き厚さ調整に金属やアクリル板を使うのはお勧めしません。
超鋭角の刃先は極めてデリケートなので、硬いものに触れたら一瞬でダメになっている可能性があります。
刃を下げすぎてベアリングに接触しても刃が落ちる可能性が高いです。
基本的には、目測でセットし、試し漉きをして厚さを調整して下さい。
ヘリ漉きの際は、ベアリングの溝を目印にすると均一に漉きやすいです。
先にも書きましたが、電動に比べて切れ味の劣る手動革漉き機のコツは欲張らないことです。
欲張って一気に漉こうとすると大事な革を台無しにしてしまいます。
ゆったりした気持ちで作業にあたりましょう。
手動革漉き機は、革を引っ張るために革の種類や厚さによっては、革が伸びて波打ってしまいます。
これを防ぐ為には、伸びそうな作業の時は、銀面にマスキングテープなどを貼りましょう。
また、漉く前にトコ磨きをしてトコ面を固めておくことで圧倒的に漉きやすくなります。
これは、革包丁でも同じことです。
なるべくトコ面の深くまでしみ込ませて固める方がより漉きやすくなります。
とは言え、当然一番良いのは、手動革漉き機で漉きやすい革を選択することです。
クロム鞣の特に柔らかい革を多用するのがわかっているなら、あれこれ試行錯誤するよりは、電動を買ってしまった方がいいと思います。
機能を絞り、価格を抑えている性格上、電動のように万能なものでは無いという事は、予めご理解下さい。
漉きはじめの掴みしろが残ることは、全ての手動革漉き機に共通しています。
刃を平行にして段漉きする場合は、手前と奥で漉くことで、ある程度回避できますが、斜め漉きなどの場合は構造上回避できません。
クラフトノラでは、この点の解決策をずっと考えていて、現時点では、4種類の方法を考案していますので参考にしてください。
それぞれメリットデメリットがあり、革の種類によってできない場合もあります。
必ずテストをしてください。
最も単純な方法です。
残った部分を革包丁で漉きます。
漉き残りは1~2センチかと思いますので、かなり簡単に漉けます。
デメリットは、革包丁が必要になる点です。
ただ、革漉き機では絶対に漉けないもの(例えば小さすぎるもの)もありますので、革包丁は持っておいた方が良いです。
漉きたい辺の手前の辺の終わりからL字を描くように漉き始めます。
この方法は手軽ですが、漉き始めが斜めになるというデメリットがあります。
銀面にマスキングテープを貼り、掴みしろにします。
デメリットは、所詮貼ってあるだけなので、刃の入りにくい革だと剥がれてしまうこと、薄く漉く場合はリスクが高いこと、銀面が少し荒れることです。
予め掴みしろ分を残しておき、漉き終わってから切り離します。
最も綺麗にできますが、材料のロスが増えるデメリットがあります。
日常的なメンテナンスは刃の交換くらいですが、経年での木の痩せなどにより金属棒を留めているボルトが、緩む可能性があります。
年一回程度は増し締めを行うようにしてください。
経年での木の曲がり(なりにくい材料を選定してはいますが)によって刃の位置が前後に動いてしまい切れ方がおかしい時は、このボルトを一度緩めて再度位置決めをして締めなおす必要があります。
写真の位置を参考にして調整してください。
この写真の位置関係で、より左方向に刃先があるほうが、革に水平に近い角度で刃が入るため切れやすくなりますが、やりすぎると刃のシノギ面に接触して革が挟まってしまいます。
もし調整する場合は、試し漉きをして良いところを探してください。
本体をつけっ放しにせずに外してしまう場合は、発送時の元箱が、ほぼジャストサイズなので、アームの下に新聞紙を丸めていれて、元箱のまま保管するのがおすすめです。