革包丁砥ぎガイド

革包丁の砥ぎ角は10~16°くらいなのですが、そこまで鋭角だと、ほぼ寝かせた状態を維持しなければならない為、砥ぎに慣れていない初心者が刃先を正確に作るのは、ほぼ無理です。

正直、鑿や鉋に慣れている私でも、薄くて砥ぎにくいので、正確に砥げてるのか砥げていないのかよくわからないという感じでした。

鑿などでは、いつも治具を使っているのですが、厚さと角度が違い過ぎて転用できず、日本で探したものの丈夫そうなものを見つけられませんでした。

そこで、世界から探してみたところ、韓国のレザークラフトショップが製作している物が良いものなので、取り扱わせてもらうことに致しました。

 

ローラー部分の精度が微妙に甘かったり金属がメッキの部分が多いなど微妙な部分もあるのですが、プレートが鉄で十分な強度があるため薄く、限界まで低く作られているので、10度以下でも砥げます。

☆角度表

  刃厚1ミリ 刃厚1,5ミリ 刃厚2ミリ 刃厚2,5ミリ
10度 30ミリ 33ミリ 36ミリ 39ミリ
12度 22ミリ 25ミリ 27ミリ 29ミリ
14度 16ミリ 18ミリ 20ミリ 22ミリ
16度 12ミリ 13ミリ 15ミリ 17ミリ

漉き用が10〜12度、裁ち用が16〜18度くらいです。

ちなみに革漉き機フェッタに採用しているカッター刃は8度ですので、快適な漉き作業には10度程度が必要で、あとは刃持ちとの兼ね合いです。

これ以上無いくらいギリギリまで低くできるように作られているので、10度の超鋭角まで研ぎシロの余裕をもって研げるのは、多分この研ぎガイドだけです。

数値は、最も近くてきりの良い数字を出してありますので、だいたいです。

ここを小数点以下まで正確にセッティングするよりも、次回も全く同じ数値でセッティングする事の方が遥かに重要だからです。

刃厚の縦軸と、角度の横軸が重なるところの数字を、付属の治具の目盛りと合わせてください。

☆使い方

まず、目盛りが書かれている治具のエル字型の金具を動かして、目指す角度に対応した位置に合わせます。

刃の研ぐ面を下(ローラーのある方)にして、ガイドに挟むようにセットして下さい。
ミリ表示ですので、角度表を参考にしてください。
ネジをあまり固く締めすぎると刃を挟む板が曲がりますが、刃を取り付けた僅かに曲がった状態を基準に調整してあるので、刃が動かない程度には程々に締めて下さい。
写真では見やすいようにずらしていますが、通常はガイドの真ん中になるように合わせて下さい。
次回砥ぐ時も出来るだけ全く同じ数字に合わせるようにする事で、削る量を最低限にでき、それにより早く砥げる上に革包丁の寿命を延ばす事ができます。

刃先角度を大きく変える時は、最初にダイヤモンド砥石で角度が付くまで削る事をお勧めします。

普通の砥石で頑張って研ぐと、砥石が減ってしまい、角度がおかしくなったり刃先が丸くなってしまうからです。
また、刃が薄いので、刃先でない部分を強く押さえつけると反ってしまい正確に砥げません。
刃先付近を指で押さえるようにしてください(この写真の位置は×。二枚目以降の位置が〇)
最初に何擦りかして、砥ぐ面を確認すると元の面と違う輝きになっている部分が出るので、それが斜めの面全体に広がるまで研ぎ切って下さい。

角度が付いたら、通常の砥石で研ぎ上げていきます。

写真の砥石は、「刃の黒幕」の1000番です。
革包丁は、かなりの鋭さを求められますので、5000番くらいまでは研いだ方がよいです。
私の場合は、1000→2000→5000と砥ぎます。
砥ぎ方や砥石については「その他の道具」の「砥石」のページを参考にしてください。

刃のオモテ面(シノギ面)が砥げたら、ひっくり返してウラ面も砥ぎます。

目的は砥ぎカエリを取るためなので、刃に対して真横方向に10回くらい前後させればよいです。

以上で砥ぎ上がりです。

ガイドから包丁を外す際は、刃先がどこにも接触しないように注意して下さい。
極めて鋭角なので、硬いものに少しでも触れると、目に見えないレベルで刃先が欠けます。

金属製ですが、鉄をメッキした錆びるパーツを使用しているので、使用後はよく拭いてから天日で乾かして下さい。

たまに、ローラー軸とネジの部分にグリスや機械油を入れてメンテナンスしてください。
クレ556などのスプレータイプの物は逆に油を溶かしますので絶対に使用しないでください。

ローラーがガタつく時や、刃を取り付けた時にローラーの動きが固い、又は左右に動くほど緩いなど調整したい時は、黒いネジを止めてある写真の部品を反時計回りに回して緩め、黒いネジを回して調整してから再度締めて下さい。

ラジオペンチがあると便利です。
刃を取り付けると板が若干歪み、それにつられてローラー周りの調整も変化しますので、刃を取り付けた状態で調整してください。